インプラント治療の流れ Flow

インプラント治療の流れ Flow

インプラント治療の流れ

インプラント治療は慎重に行なわれるため、細かく工程を定めています。全体の治療期間は数ヵ月から1年ほどかかるものですが、骨造成が必要なケースなどではさらに長い期間を要する場合があります。患者さまごとに治療期間をお伝えし、どのような工程が必要になっていくのか説明いたします。こちらのインプラント治療の流れをご覧いただくことで、治療内容がイメージしやすくなります。

  • カウンセリング

    院長自らがカウンセリングを担当し、問診表をもとに患者さまのお悩みなどについてお聞きします。患者さまのお口の中を拝見し、考えられる治療方法などをお伝えします。インプラント治療をご希望される場合でも、症状などによっては入れ歯やブリッジが適している可能性もあるので、ほかの選択肢についてもご説明させていただきます。

    カウンセリング
  • 精密検査

    インプラント治療ではインプラント体(人工歯根)を埋入するため、骨の状態を正確に把握することが重要です。歯科用CTでお口の中を撮影し、骨の質や量などを詳しく調べます。検査結果をもとにインプラントを埋入できるか判断し、手術を行なう場合はどのような角度で埋入するのが良いか分析します。また、歯科用CTは血管や神経の位置もわかります。手術によって傷つけないよう、こうした情報も治療方針に反映させます。

    精密検査
  • 治療計画

    検査結果をもとにシミュレーションを行ない、大切な組織を傷つけずにインプラント体をしっかり埋め込むプランを立案します。こうした治療内容とともに、治療が完了するまでのスケジュールや治療にかかる費用などについても詳細にご提示します。ご理解いただけるよう丁寧にご説明しますので、不明点がありましたら遠慮なくお話しください。計画内容にご納得いただけましたら、治療を始めます。

    治療計画
  • 1次手術

    インプラント体(人工歯根)を顎骨に埋入する手術を行ないます。感染のリスクを大幅に抑えた、専用の手術室で行ないます。シミュレーションをもとに手術を行ない、正確にインプラント体を埋入します。顎骨に埋まったインプラント体に歯肉を被せて縫合し、1次手術は終了です。入院の必要はなく、その日のうちにお帰りいただけます。担当医より、治療後の注意点などをお伝えさせていただきます。

    1次手術
  • 治癒期間

    埋入したインプラント体が骨と結合するまでお待ちいただきます。インプラント体は、主にチタンとよばれる金属で作られています。チタンは骨と強く結合するという性質があり、インプラント体の細かい部分にまで骨組織が入り込んでしっかりくっつきます。治癒期間は数ヵ月かかることがありますが、症状などによって異なります。担当の医師より、どれくらいの期間お待ちいただくかご説明します。

    治癒期間
  • 2次手術

    インプラント体と顎骨がしっかり結合したのを確認し、2次手術に入ります。歯肉を切開し、アバットメント(上部構造の土台)をインプラント体に装着する治療になります。アバットメントが露出した状態になり、歯肉が回復するまで数週間ほどお待ちいただきます。2回に分けて手術を行なうことで感染リスクを下げられ、仕上がりも美しくなります。

    2次手術
  • 上部構造の装着

    歯肉が回復したら、上部構造(人工歯)の型取りを行ないます。噛み合わせを調整するとともに見た目も美しく仕上げるため、慎重に型取りをします。歯型のデータをもとに歯の形態、色調、並び方などを整えます。患者さまにもご確認いただき、上部構造を作ります。最終的な上部構造をつけていただき、噛み合わせなどを微調整します。ご納得いただけましたら上部構造を装着し、治療は終了となります。

    上部構造の装着
  • メンテナンス

    インプラントの周囲は細菌によって炎症を起こしやすい状態になります。炎症が広がると「インプラント周囲炎」という歯周病のような症状が起き、骨などの組織が溶けてしまいインプラントが動揺するおそれがあります。ご自宅で丁寧に歯磨きをするとともに、定期的にメンテナンスを受けていただきます。インプラントを長く健康的にお使いいただけるよう、治療後もしっかりサポートします。

    メンテナンス

治療後のメンテナンス Maintenance

インプラントはしっかり固定されてはいますが、適切にケアをしていなければ周囲の組織が炎症を起こし(インプラント周囲炎)、インプラントを保持できなくなるおそれがあります。そこで、メンテナンスに起こしいただくことが重要になります。メンテナンスでは炎症の有無を検査するほか、クリーニングをして清潔にします。自覚症状がなかったとしても、定期的にメンテナンスにお越しいただくことが大切です。

リスク・副作用

インプラント治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
  • インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
  • 高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
  • 手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
  • 手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
  • 手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気などの副作用が現れることがあります。
  • 手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
  • インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
  • 毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。

CTを用いた検査にともなう一般的なリスク・副作用

  • コンピューターを駆使してデータ処理と画像の再構成を行ない、断層写真を得る機器となります。
  • 治療内容によっては保険診療となることもありますが、基本的には自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 検査中はできるだけ顎を動かさないようにする必要があります。
  • 人体に影響しない程度(デジタルレントゲン撮影装置の1/10以下)の、ごくわずかな被ばくがあります。
  • ペースメーカーを使われている方、体内に取り外せない金属類がある方、妊娠中または妊娠の可能性のある方は検査を受けられないことがあります。

DAC プロフェッショナル(滅菌用洗浄器)について

  • 薬機法(医薬品医療機器等法)において承認された機器であり、器具の除染・滅菌に使用します。
  • ハンドピースやタービンなどの回転切削器具の滅菌(内外部)ができます。